「茶藝楽園」で中国茶の世界に遊ぶ
広州で茶館に行ってみたいとガイドブックを見ると、「蘭苑」に数軒あると写真付きで掲載されています。それで皆さんそちらに行くことになりますが、後で印象を聞くと料金の割にあまり美味しくなかったと…。ですから私たちはまだ行ったことがないのですが、せっかく広州に来たのだから、中国茶藝を楽しみたいという方には、今回の「茶藝楽園」がお勧めです。
2008年3月、9度目の広州行きの時は私たちの他に4人が一緒で、それぞれが目的の所へ行き、用を済ませたら落合ってお茶をしようということにしました。茘湾湖公園内にある「茶藝楽園」は、私たちも行ってみたい場所で、一度は体験したいと思っていたのです。


12時過ぎにタクシーに分乗して、「茘湾湖公園・洋塘」と書いた紙をドライバーに見せると大体「泮溪酒家」の辺りに着けてくれます。この頃までタクシーが「洋塘」という場所に行きたがらないので、ずいぶん苦労した想い出があります。
さてせっかく「泮溪酒家」に着いたので、中に入って席につきました。メニューを見ると写真入りで日本語メニューでした。昼時間なのにヤムチャなどはなく、個別に点心を注文するスタイルになっていて、これが客をバカにしたような値段でしたので、憤然と席を立ちサヨナラしました(笑)。店の前を北に行くと茘湾湖公園の東門になり、ここから公園に入れます。公園に入って500mほど進むと「茘湾湖飯店」という、ローカルな庶民向けのレストランがあり、ここで楽しく気楽に食事をすますことができました。
茶藝楽園は公園の入り口から少し離れたところにありますので、予め公園門で係の人に場所を聞いておいてください。これが茶藝楽園の入り口を入ったところで、右手が事務所ですから、そこで来意を告げてください。と言っても広東語ができるわけでないので、笑顔で「は〜い」とか言いながらスタスタと中に入り、自分たちの好きな造りの席を探し着席して待っていればいいのです。



このように湖畔の水際に接して沢山の席が設けられています。他にお客さんがいなかったので、ぐるっと廻ってみましたら50席近くあるような規模で、どの席も掃除が行き届いており、居心地は良さそうでした。広州は亜熱帯地域ですが、3月ではまだ春半ばという時期なのか、周辺の木々の芽生えも少なく、萌え立つ緑はこれからといったところでした。


「茶譜(メニュー)」の中から茶を選び、お菓子も好きに選んでしばらくすると、このように茶藝師が最初に茶具を、そしてお菓子など摘まむものを運んできます。
お茶は広東省ですからやはり鳳凰単叢をメインにして、巌茶から1種類選んだように記憶します。ここのお菓子はご覧のように手を抜かない美味しいものでした。またお茶も水準に達しているものが使われており、「蘭苑」より良いのではと感じました。


茶藝師が工夫茶藝のお点前でお茶を淹れてくれます。ここで茶藝師に淹れている茶について質問などをすれば、会話がはずみ一弾と楽しさも増すのでしょうが、誰一人として広東語はできません。となれば、お菓子を頬張り自分たちだけの話をしておりました。

旅先の午後のひと時を、こうしてゆったりと過ごす贅沢はまた格別で、スケジュール通りに動き廻るツアーでは決して味わえない体験となります。それだけ想い出も深く、何年経っても情景が蘇るのではないでしょうか。
茘湾湖公園は広州でも歴史ある西関地区に接して広い面積を占めています。また2010年のアジア大会に向けてこの一帯も観光開発されて、現在は中国の古き良き時代を忍ばせる運河を挟んだ街が再現され、市民各層の老若男女がいつでも来て楽しめる憩いの場所となっています。また四季折々、その時その時木々の色合い咲く花も変わり、カメラを携えた人々の絶好の撮影拠点となっていました。
帰りがけに事務所を見ると、広州の茶の世界で名の知れるオーナーがいらっしゃいました。会話ができるなら聞いてみたい話しはありますが、通訳なしではそれも叶わず目礼をして退出しました。


