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烘青毛茶を原料にした普洱茶が売られていた⁉

 2006年の10月頃、気のおけない常連さんがふらっと来て、「これは樹齢千年の茶樹の葉を使った普洱茶だよ」と一枚の餅茶をくださりました。それだけの古樹の葉を原料にしているのでは、そうとう高価だったと思います。

 雲南普洱にしては上質な、和紙風合いの紙に包まれており、そ〜っと開けると「雲南喬木千年古茶」と刷られた内飛が出てきました。普通は「古茶」ではなく「古樹茶」と表示するのではないかと不審に思いましたが、まあ高価な普洱だから「次回のお茶会でみんなで飲みます」と、ありがたく頂戴しました。

 お茶会も中盤となって、このお茶を取り出し「これはHさんからの頂き物で、高価な普洱茶です」といって、その餅茶が千年喬木から作られた生茶であることを伝えました。皆さんに廻して、外装や茶葉の香りを聞いたりしたのち、蓋碗で淹れました。
 口に含み飲み込んでみて、皆さん「え〜っ!」という怪訝な表情です。これが生茶⁉、いや絶対違うと誰しもが思いました。舌の奥からノド元にかけて、しびれるような強烈な後味がして、いつまでも消えないのです。四、五年経た生茶もまだまだ若く、舌にほろ苦い刺激がありますが、これほどのキツさではありません。
 これが初めての烘青茶の体験でした。1999年の餅茶で製造から7年ほど経過しているのですが、前章の「雲南茶の“烘”と“晒”」に書かれている“口中に徹底的な苦味”という表現を実感しました。

 この餅茶の色は、他の茶と比べてみると、明るい色の葉の色がやはり焦げたような茶色をしているのが最も顕著で、そこに注目すれば判別もつけやすく、飲み比べれば決断できると思います。また、全体的に見ても焦げ茶色が勝っていますが、普通の生普洱はグレーっぽい色感に見えます。


 蓋碗から茶葉を出して茶底を比べてみました。左は千年喬木茶(烘青茶)、右は六大茶山・春尖嫩芽という生普洱茶(晒青茶)です。烘青茶の方は前の晩に熱湯を4、5回そそぎ洗茶して、およそ14時間経た状態で撮りました。晒青茶の方は2、3回洗茶して、30分ほどしてから撮りました。
 これほどの時間差があっても、烘青茶の方は茶葉が丸まったままの状態を現しています。晒青茶の方はすぐに伸び広がった状態を示しています。そして緑味を感じる色調も見られます。


 茶杯で水色を見ると、烘青茶の方は色がこれ以上濃くならないのです。晒青茶は紅色味をおびた茶色で、茶葉の中に長く置くと少しづつ濃い色になります。
 それにしても餅茶を下さったH氏は1筒(7枚)で購入したそうで、お茶会での顛末を話し返品したらとお進めしたら、そんなことはできないとおっしゃいました。その後この店で仕入れ元と大きな問題になったのですが、オンラインで未だに販売しているのは、どういうことなのかと疑問に思うのです。